2015年5月17日日曜日

おばけの弾き語り

■駐車場

 納車に向けて、駐車場を契約してまいりました。

 礼金(一ヶ月分)+事務手数料(一ヶ月分)+車庫証明発行手数料(半月分)+日割りの5月分で、結構なイニシャルコストになりました。

 納車は今月末です。超楽しみです。超超節約生活してます。


■粉瘤

 22日に皮膚科で簡単な手術をしてきます。顔面に粉瘤ができて、パチンコ玉くらいの大きさになってしまいましたので。
 医者に「立派だね〜」と粉瘤をさわされながら言われるだけの診察に、予約したのに2時間待たされて、1分のおしゃべりだけで2000円取られる。 
 開業医さん、商魂たくましいですわ。


■おばけのピアノ

 先日のコミティアでスカートのコードブックを購入し、ほとんど弾けない曲ばかりだったのですが、「おばけのピアノ」はやさしめだったので弾き語りして宅録してみました。

 演奏はどうしようもないので一発録りで済まして、ミックス(と言う名のごまかし)に1時間かけました …。

 この年齢でいきなり初めてに弾き語りをアップって、人生に迷走してる感が半端ないですな。





■相変わらず OK?NO!!ばっか聴いてる

 







2015年5月10日日曜日

car と party と Rhapsody について

■いままでで一番大きい買い物

 やってしまいました。初マイカーの購入をキメてきました。

 価格帯、グレード共に初めての車にしてはすこし贅沢なくらいかとも思いまいしたが、思い切って兼ねてから欲しかったインプレッサを。
 現行でなくひと世代前のモデルですが、ちょっとグレード高めで始めからいろいろ付いててハッチバック、走行距離はまぁまぁ多めだけど年式は新しめ、四駆じゃないけどそこはしょうがない。
 ネットでいろいろな中古を比較して目処をつけた上で現車をみて、思ってたより良さそうだったので即決してきました。

 維持費!保険代!諸々!

 そーゆーのはなんとかなると信じ、実際なんとかしてくしかない。

 今月中に納車してもらえるように動いていきたいです。




■OK?NO!!

 OK?NO!!は水星のカヴァーで名を売ったと紹介されてたりしますが。私はこっちのカヴァーで知って、こっちのが好きでした。





 死ねる、ってのはいい意味ですよ。もちろん!


 ちょこちょこyoutube 眺めたりアルバムダウンロードしたりで、なんとなく気にしておりました。(確か)negiccoのRice & Snow の発売日と一緒だったのもあって、本当に久々に日本のロックバンドの新譜のフルアルバムを購入しました。僕にとってシンバルズが渋谷系との出会いだった気がしますので、その影響を公言するOK?NO!!と渋谷系アイドルであるnegicco のフルアルバムを同時に買うのっていいなと思ったわけです。

 最初こそフラット気味なヴォーカルのためかメロが入ってこないってのはありましたが、キラーチューンの連発でベストアルバムのような勢いがある素晴らしいものだったのです。シンバルズゆずりのパンクでかわいい意地悪なポップソングを思い切ってプレイしているのが、本当に羨ましいと思いつつ愛聴し、いつかライブも見たいなと思っておりました。

 しかし、彼らは3月のリリースパーティワンマンを最後に解散していたのでした。









 そして私は5月9日の深夜までそれを全く知らず、なんとなく動画を漁っているうちにこのページに辿りついたのです。

http://okok-nono.tumblr.com/

  ページの一番下に解散のことが書いてあり、私は本当に心底、その解散についての考え方が「らしい」と感じたのでした。そしてその「らしさ」によって解散の寂しさがより増して、眠れなくなってしまったのでした。

 【青春=パーティ=終わりが物悲しいほどに楽しいポップソング】

 バンドの活動自体もそれとイコールならば、引き際にも「らしさ」、おおげさにいうなら美学が貫いてありますよね。

  reddamさんのブログかなにかで、「楽曲制作するだけの体制で、バンドを残そうとも考えた」とありました。また、楽曲や残っている音源の高いクオリティから想像してしまうのですが、おそらく、丁寧な曲作りとレコーディングが活動の一番の軸だったのかなと。ライブはできなくても曲を作り続けることでバンドを残そうという選択肢。

 それを選ばなかったことで、残っている録音物のきらめき・鳴り止んだ瞬間の喪失感がより際立っていると感じます。録音されデータ化された音楽は常に同一の音響を作り出そうとするベクトルが強いため、差異を際立たせるからです。それは丁寧に録音物を作らないと生まれない効果かなと思ったりします。




 と!いうのは!あまりに!没入しすぎ!聴き手が!俺が!勝手に作ったロマンに!

!!勝手に!!酔ってるだけ!!




 とはいえ、そんなことを考えながらセカンドアルバムのラストを飾る「After Party」を聴くと、感傷に浸らざるを得ないのです。

http://ok-no.bandcamp.com/track/after-party

 久々にバンドサウンドの興奮を思い出したりしていたのですが、一度もライブを見れなくて悔やまれます。 
 









■車で一番最初に聴く音楽は彼らのアルバムにしようかなって思ってます。

2015年5月6日水曜日

5月6日

■仕事

 祝日の出勤は姿勢を示すだけにある。

■エリクサー

 最近宅録を再開したのですが、私のジャズマスの一番細い弦のサドルのコマがめっちゃ低くなっておりまして。しょうがなく2弦のサドルのコマに1弦を引っ掛けてたんです。六角レンチがないとコマの調整ができないというわけでした。しかも弦そのものも半年以上替えておらず、いろいろ限界を感じてました。シールド刺すとこもガリガリいうし。

 というわけで仕事帰り、久方ぶりに楽器屋にいきまして。ギター弦と六角レンチ、接点復活剤を購入。これだけの買い物でも結構なお値段になるから、やっぱ楽器って本来は金持ちの道楽なんだなと思いました。ものぐさな私は、エリクサーを購入です。

 楽器屋には高校生らしき客が結構いたんですが気づいたことが。まず女の子が多いです。みなさん、機材見るより、スコアブックを一生懸命読んでました。(コードを暗記しているのかな。)確かに楽器背負ってる女子高生、最近良く見る気がします。男子高校生でギター背負ってるてのより、多く見る気がします。 
 けいおん以降、ということなのか。ゼロ年代なのか。テン年代なのか、つまりは。やっぱりけいおんを見てないバンドマンには限界があるのか。

 あと、10年前の私のようなもっさりした少年少女が多くて、というかほとんど全員がそうで、安心しました。


■溶けないについて

 自宅に帰って弦高を調整し、古い弦を外し、ピカピカに磨いて、新しい弦張りました。ジャズマスちゃんが生き返り、弦高もちょうどよくなりイェイ!生音がデカイぜ!今までどんだけ鳴ってなかったんだよって思うほど、ちょっとの調整で生き返りました。接点復活剤でガリもなくなり、宅録が捗る!

 しかし残念ながら、ヘナヘナの状態のジャズマスにサビサビの弦を張って弾いて録った音源に、生き返ったギターの音はどうやっても溶けないのでした。どんなにつまみいじくってもEQでハイを削ってみても、だめなのでした。

 不思議なものです。

 今回の曲はギターをもう録らずに編曲して完成させるしかなさそうです。



 最近はもう作業を一気にはできないので、ちょこちょこ、22日までに頑張ります。


2015年5月5日火曜日

コミティア112

■コミティアとバンドの思い出

 社会人になり東京に来て私が初めて参加したイベントは、コミティアでした。ノッツさん(当時山口在住であった宅録ミュージシャン兼漫画家)が大好きだったのでその即売を目当てに参加をしました。もう丸4年も前のことになるわけですが。それ以来なかなか行けずで、本日久々のコミティア参加となりました。

 4年前、コミティアにいって私が本当に感銘を受けたのは、創作に対するエネルギーがビックサイト狭しと、果てもないかのように渦を巻いているその雰囲気そのものだったような気がします。
 かつてバンドやってたことがありまして、CDを作ったことがあるんですが、コミティアで憧れた「形にして他人に直接手に取ってもらう」という行為がしたくて、それで頑張ってCD作ったような気がします。いや、間違いなくそうでした。
 だってステッカーやらポストカードやら作ったのは完全に同人文化を意識してたし、ジャケットのイラストも同人畑でも活躍するイラストレーターに依頼したし。
 録音からミックスから自発的にやって、結構頑張って音源作ったきっかけは、コミティアで受けた感動にあったと思い返します。


■思い出話は、このへんで

 そして今回のお買い物一覧がこちらになります。
ティアズマガジン(入場券兼パンフ)込みでだいたい13000円分ほど買い込んでしまいました。



■にくきゅうおんど


 まつだひかりさんのサークル。さすがの壁サー、大人気でした。わたくし、ラインスタンプも使ってます。日本一使っていると自負しています。
 とりあえずプラバン可愛いからゲットしつつ、新刊と一個前の画集だけ買おうと思っておりまして。ひと回りして休憩中、ちらと画集見てみたらそれはそれはあまりの可愛さで、もう2冊かってしまったのですなぁ〜。ついでにバッチと、熱で縮んでシールドとかにピタッとくっつくやつ購入。後者はパッチケーブルの彩りに最高では(エフェクター持ってない)。
 それから、まつだひかりさんは超いい人でした。




■お洗濯もの取り込み隊

 靴下ぬぎ子さん。マレーシアのエッセイと短編。どちらも間の取り方が映画的で、絵も見ての通りのおしゃれさ。短編の方は、視点の切り替えが独特でテーマと合わせてるのかなと勝手に深読み。


■親戚一同
遠藤マイルさん。最高です。4年前も薄い本で購入し、サインいただいた激オチくんは宝物です。すっかり厚い本になって、4年間で蓄積されたネタの数々を楽めます。
 それから遠藤マイルさんは、超いいお姉さんです。


■田中寛崇

 個人的には、みきとPの曲で知ったイラストレーターです。これ、表紙だけだとわかり辛いんですが、冊子全体のデザインが抜群にレベル高いです。さすが美大出てるだけあります。絵そのもののデザイン力もマジですごいです。引き込むっていうのはこういうことですね。グッツとしてコップのふちこさん的なマグネットも購入。てか写真で見るとほんとに座ってるみたいだな…。可愛いです。


■空腹な魚

 けーしんさん。センス!みてくださいこの足!足!ポストカード全部買えばよかったです。もうこれも中身みてくださいとしか言いようがないんですが、この二つだけでわかりますよね。中身すごそうだと!実際すごいです、もっと見たい!

■カチュカサウンズ

 澤部渡さん、スカートのバンマスです。最新作とライブ盤購入。そして何より、コードブック購入!これでスカートの曲が弾き語りし放題!・・・のはずでしたが、コードが押さえたことないようなのばっかでキツそうです・・・。うむ!

 この曲が入ってるCDR欲しかったんですが、廃盤だそうです。しかしライブ盤には入っております。最高です。


 いい曲やね。はっきり分かるんだね。


■というわけで
 いい買い物でした。







■おまけ
 
 買い物終わって外のベンチで牛串食いながらぼーっとしてたら



「それおいしい?」


と知らない女性に声をかけられました。

逆ナンキタコレ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?!?!?!?

 世間話から仕事の話へ。「私、不動産関係の仕事してるんだ〜」「いま休憩中で、よかったらアンケート答えてね!」「私貯金とか個人年金とかガン保険とか投資信託とか超積んでて、超お利口だから信頼してね!」「・・・!!!」「・・・!!!」

はい

22歳女性、不動産営業のキャッチでした。

 最後に電話番号を聞かれ、嘘ついてばっくれようとしたら
「じゃあこの番号にワン切りして!いま!いま!今日の夜、会議あるからそこで意見聞きたいときに電話するね!」

はい、ほんとの番号ばれました。


このブログ書いてる最中、2回ほど電話が鳴ってました。強気に10回コールです。

無視すれば済みますので大したことではないですが・・・、寸借詐欺に引っかかったときみたいなモヤモヤ・・・。
 

…おまけでした。


2015年5月4日月曜日

雑記

■マイカーの購入を本気で目論んでます。

 今まで何度か「車ほっしぃ〜!?!?」状態に苛まれては、その費用、必ずしも必須ではない現状などを加味し、諦めてきました。本体価格はともかく、維持費が高いですよね車って。しかし、マイカーあるなしで出来ること出来ないことの差って結構あると思うのです。社会人になって何年か経って、まぁまぁそこそこの歳になったし、中古車くらいなら買ってもいいかなと。

 維持費も、まぁなんとかなるかなと思うことにしまして。とりあえず問題は、直面してから考えることにします。

 ネットで予算ぴったりの中古車を発見しまして、それがディーラーがやってる中古車販売場にあると判明し、行ってきました、先週の祝日。会社の上司も、付き添ってくれました。まぁ水曜日で定休日だったんですがね。
 気を取り直し行ってきました土曜日。GW商戦の初日ですよ。勉強してくれることを願いつつ、行ってきました。また休みでした。GWは土日休むそうです。
 休日休みすぎなんだよ!スバル!おい!おい!(ディーラーは最近コンプラ厳しくて、定休日が増えたりしてるみたいです。)
 
 この勢いを逃すとまた、維持費だの必要性だの考えてしまいますから、勢いがあるうちに買っちゃいたいのに。ちょっとは頭冷やせってことでしょうか。


■メモリ衝動増設

私の相棒、MacBook Pro 15inch 2011earlyちゃんを、このGWを期にyosemiteにしてあげた時の話。OSのアップデートです。はい。はっきりわかりました、死ぬほど重くなってしまったことが。4GBのメモリがパンパンです。なんにもしてなくてもパンパンです。こんなにもはっきりわかることって、あるんだね。

 ジェスチャやらエフェクトやらを解除するとかそういう対策では全く歯が立たない重さ。OSをもとに戻すのは難しそうだったので、前々から考えていたメモリ増設をいたしました。

 なんと私の相棒、MacBook Pro 15inch 2011earlyちゃんですが、16GBまでメモリを増設できるのです。すごいね、もう4年位前の子なのに、えらいぞ。

 アマゾンさんの爆速配達により、夜中に注文したメモリと精密ドライバーは翌日正午に到着。裏蓋を開いて2GBのメモリを2つ外し、8GBのを2つ取り付けました。

 もう何やっても余裕です。

 みんなも増やそう!メモリ!(真面目に3年前は14万円した16GBのセットが15kで買えるのすごいと思う。)


■まったり制作日記

 初音ミクで曲を作ってアップしたのが、今月でちょうど丸2年になってしまいます。

 


 メモリも増設しまして、ピアプロもいい感じに動くようになったので、そろそろと思っております。ぴったり5月22日もいいなと思ってますが、曲ってできたらその日にアップしたくなりますので。


 

2015年4月16日木曜日

バンブー剣 Part1

 4歳か5歳のころの小学校にあがるまえから、中学生の終わりまで僕は剣道少年だった。


 きっかけは、戦隊ヒーローにあこがれてというわけでもなく、両親が剣道をしていたというようなことでもなかった。幼少期から剣の道の説く克己の精神に憧れを抱いていたということも、勿論ない。ご近所の母親の友人、所謂ママ友の誘いがきっかけで僕は週2日、町の剣道クラブの練習に通っていた。

 小学校に上がるまでは、防具なしの袴姿で素振りをし、防具を着せた鉄のマネキンを引っ叩くことが稽古の主だったので、そこそこ楽しかった記憶がある。だけど小学生になると防具を着せられ、対人の稽古が始まる。目の前で小学校高学年のお兄さんお姉さん方が、つばぜり合いからの体当たりで大人に吹っ飛ばされ、涙声で打突部位を叫ぶ姿を眺めていたと思ったら、あっという間に自分が吹っ飛ばされる立場になり、剣道がいよいよ大嫌いになっていた。
 稽古の曜日は火曜日と木曜日だったのだけれど、問題はその時間帯だった。7時から9時の2時間。小学生にとっては大事な大事なゴールデンタイムだった。テレビが見れずに、「うりなり」の話で盛り上がるクラスメイトがうらやましかった。僕にとってビビアンスーはPVの中だけの人だった。火曜日と木曜日はずる休みをすることばかり考えて、実際に仮病を実行したことも何度もあったが、たいていはずるずると嫌々に稽古に向かった。
 こんなに嫌々でも勝利の喜びがあれば報われるのだが、なにせ我が剣道クラブは地区大会最下位常連の、常勝ならぬ常敗弱小クラブだった。僕は小学校を卒業するまでの間、全くと言っていいほど大会で満足な成績を残したことがなかった。同学年のなかではそれなりキャリアが長く、型は綺麗だったので、20人程度のトーナメント戦でもの凄く調子良くても3位入賞出来るか出来ないか。一回戦負けも少なくない程度の実力だった。他の町の剣道クラブの稽古は毎日で、有段者の警察官が師範だった。週2日の練習を嫌々行っている不届き剣士が勝てるほど剣道は甘くなかった。負けると一丁前にその時だけは悔しさがあったが、すぐにどうでもよくなった。試合のたびに父親に「悔しがってるふりをするな」と怒鳴られるのは、図星だったから精神的に堪えたのだろうと、今になって思ったりする。

 好きじゃない剣道。毎週2日の憂鬱な練習。勝てる気がしない月1回の試合。

 小学校5年生くらいのときだったと思う。一度だけ母親に、剣道が嫌なら辞めてもいいよと言われたことを覚えている。上記のありさまで本当に一度だけだったのだから、せっかくだから出来るだけ剣道を続けてほしいと願う両親が真剣に相談してのことだったのかもしれないと、後になって想像した。一世一代の大チャンスの到来だった。ここではっきりと、「もう辞める」の一言で、僕の小学生時代に影を落とすストレスの元凶と決別できる。絶好のタイミングだった。それなのになぜか僕は、辞めると言えなかった。厳格な父親が怖かったのかもしれない。母親に小さなプライドを示したかったのかもしれない。その理由が今でも曖昧なくらいに、僕は即答した。

 小学校を卒業した僕は、町に一つしかない公立中学に通うようになった。そこで僕は部活に剣道を選択した。本当は音楽がやりたかったので吹奏楽部に入りたかったのだけど、どう見ても虚弱体質かなにかであろう男子部員がひとりいる以外は全員女子部員だったし、小学生のときに少しだけトランペットを吹いた経験があって唇が痺れる感覚が嫌だったので、高校生になったら軽音楽部にでも入って音楽に挑戦しようと思って、入部を避けた。いや、それも理由のひとつには違いなかったけれどただの口実で、剣道以外を選択して両親がどう思うか、その後ろめたさから剣道部を選択したというのが、本音だった。


 中学時代の剣道部での思い出は、その半分がサボり放課後まったり堕落である。部員も少なく、コーチもおらず、顧問は週2日くらい終わり際に顔を出すだけだった。中学生が自発的に防具を着用して稽古に勤しむほど、剣道にレクリエーション的側面はなかった。少なくとも僕たちはそう感じていた。ダメになった竹刀を加工して弓を作って遊んだり、石ころに水をつけてコンクリートに擦り付けることで表面をツルツルにして遊んだり、古今東西のスポーツ漫画の必殺技を参考に試合で使える訳もない小技を開発して遊んだり、とにかく遊んでいた記憶がある。

 しかしもう半分の思い出はは、驚くべきことに、懸命に自発的に練習をしていた記憶だ。入部した時点で男子の先輩は3年生しかおらず(僕以上に部活に取り組む態度がひどかった)、当然夏には引退してしまったので、まがいなりにも同学年で一番キャリアがあった僕が男子剣道部の部長となった。コーチ不在の弱小剣道部。稽古の支配者に君臨し、メニューを考え、号令によって稽古をコントロールすることに、私は次第に面白みを覚え始めていた。


 かかり稽古という練習法が剣道や柔道にはある。剣道におけるそれは、一般的には先生に向かって休みなく打ち込み続けるというものである。そして甘い打ち込みをするたびに、防具で守られている部分やそうでない部分をひっぱたかれたり、体当たりで吹き飛ばされたりするというものであった。しごきの側面が強いものであり、稽古後半に行われることが多い。あらゆるスポーツがそうである様に剣道もやはり基本技の反復だけでは強くなれず、掛かり稽古は上達に必須の練習メニューだった。
 コーチ不在の剣道部部長であった僕が徹底的に部員に課したのが、相掛かり稽古だった。剣道は相手の隙を見極め先に遠くから正確に速く打ち込める方が勝つのだが、実力が拮抗している場合は相手が打ち込みの体勢に入ったその瞬間に生まれる隙を突く勝ち方もあるため、試合で闇雲に打ち込み続けたりすることはない。動的ではない読み合い、せめぎ合いが生まれる。相掛かり稽古はそういった剣道における隙の探り合いは無視し、かまえの体勢の時間をなるべくなくすように、お互いに打ち込んで打ち込んで打ち込み続ける練習だ。ワンセット1分程度で、休憩を挟んでまた1分。コーチ不在の剣道部はお互いにシゴキ合うしかなかったということだ。
  
   号令を合図に打突の嵐。始めのうちは2時間の練習のうち20分も行わない程度だったが、3年生の最後の大会前には2時間の練習の半分を相掛かり稽古に費やした。部員にとっては当然、楽ではない稽古であったが、僕は自分の限界を徐々に底上げしていく様ペースをコントロールすることで生じる、軽度のトリップ状態を楽しんでいた記憶がある。

  そしてその頃には、僕は最後大会での団体戦県大会出場を、漠然と目論むようになっていた。




〜続く長文、自分語り〜

2015年4月14日火曜日

negicco in the rain

 みなさん、こんにちネギネギ!!!!!(こんにちネギネギ!!!!!!)もしくはこんばんネギネギ!!!!!あるいは偶然ネギネギ!!!!!








 4月10日、私の27歳の誕生日であるこの日は即ち、negiccoリーダーNao☆ちゃんの27歳の誕生日であるということは何度でも何度でも繰り返し自慢していきたい。
 そう、このミラクルを。そのシンパシーを。

 その良き日に、negiccoの東京公演としては過去最大規模、赤坂ブリッツでのライブが開催されておりましたので、先行でチケットを入手し行ってまいりました。なんと整理番号は一桁台。選考でもかなりの枚数が捌けたとのことですから、まさにミラクル。まさしくシンパシーであったのです。

 整理番号ヒトケタということで、かえって気負う部分もありました。前の方はギューギューでまともに立っていられないのではないか。ガチガチのガチ勢がジェダイのごとくネギライト(緑と白のグラデーションのサイリウム的なもの)を振り回し、それを喰らった僕は服だけ残して消滅してしまうのではないか。てか単純にファン歴1年半の私が前列ってどうなの?どうなっちゃうの??

 全くの杞憂でありました。当日はひどい雨で1000人超が赤坂ブリッツ前に傘をさして群れをなしていたにもかかわらず、整理番号通りに入場出来ました。前から3列目くらいの最高の位置で見れたのですが、誰も押したりすり抜けたりしないで空気読んで自分のスペースを守り合って、ダンスナンバーでゆらゆら踊れるくらいに余裕がありました。かといってスカスカってわけでは全くなく、ラインダンスではがっちりスクラムを組んで一体感を楽しめました。
 うっとうしいノリの人なんていないし、周りの人の楽しそうな様子が自分を高めるし、そういった水紋的な波及効果が心地いい程度にあったような気がします。私の目視出来る範囲に少なくとも2人、白髪混じりの初老の方がおりましたが、最後まで楽しそうにしておりました。最後までというのはnegiccoが退場した後、客の撤収用のBGMとしてのトリプルワンダーランドに合わせて、誰もいないステージに向かって興奮さめやらぬファンがコールをし続けていたあたりも含みます。もうおじいちゃんも「イエーイ!」状態でした。
 
 パフォーマンスは最高で、最近私は後ろの方、それだけならまだしもひどい時にはフロアの後ろの扉の外のさらに後ろでネギライトを振っていたこともありましたので、近くでお目にかかれるだけで眼福だったのですが、そういった幸運を上回る感動と楽しさがありました。特にメロディと歌詞をきっちり聴かせていただいた「ルートセブンの記憶」には目頭を思わず熱くしてしまいました。


 negiccoの現場しか知らないアイドル無知な私ですが、直感的にここにしかない自由と一体化のバランスがあると思ったりしてしまうのでした。


 GWには新潟県民会館大ホールのツアーファイナルも行ってきます。第二の故郷に久々に帰る理由がアイドルを追っかけてなんて、とても最高だと思うのです。
 


 

2015年4月12日日曜日

まとまった文書はじめるってよ


 仕事が嫌で嫌で仕方がないというのは、あまりにありがちで、ありふれていて、どうにも聞き飽きた話題だ。


 歳の近しい若い労働者は酒の席で、恒常的に仕事の愚痴をこぼし、対人関係という避けては通れない煩わしいそれの疲れを、なんとか癒そうとする。そういった話題の面白みには、低めに設定された限界がある。最後には語る側も聞く側も、大なり小なりの酩酊だけを獲得しそれをぶら下げて終電の一本前くらいの電車に揺られ、嫌に冴えた目で明日のことを考える帰路を過ごす羽目になる。

 「退屈な愚痴をこぼしてしまうくらいなら、いっそ現職を退いてしまおう。」こういった発言は単なる自己表現、また聞き手の否定という返球を前提としたアンダースローのスロウボールのごとき会話のきっかけであることは、聞き手も話し手も知っている。それを前提に、言葉による癒し合いを目指し、双方がときには無意識的に発言し、ときには意識的な駆け引きをすることで、精神的不安は多少除去され、引き換えに精神的疲労を獲得していく。

    転職サイトを眺め、初耳かつ意味不明、もしくはやんごとなきグローバルさを備えた会社名と、複雑で解読困難な文字の羅列によって説明された仕事内容に目を通し、「ゲェ、こりゃあきまへんわ」とスマートフォンを閉じ、勤務先の最寄り駅で電車を降りていく。これではまるでぬるま湯、そこから出るに出れない、出たくないって状況ではないか。寒い季節のぬるま湯みたいに、身体が十分温まる訳ではないからケチはつけるが、湯船からあがるよりはマシっていう状況ではないか。




    他人事のように綴ったがもちろんこれは私自身の話である。情けなさがあるからこそ、客観的に他人を貶すような言いまわしになったことをご容赦いただきたい 。





 私は何が好きだったのか。最近はそういったこと考えるたびに、新しい何かにすがろうとしてきた。裏切られた(と当人が勝手に思っている)過去の癒しにもう一度すがったところでまた裏切られる(と当人が勝手に思う)のではないか。ならば新しい「好きなもの」をこじ開ければ、裏切られたとしても同じことの繰り返しにはならないのではないか。

 そんなふうに「好きなもの」目を背けてきたのがここ2年弱だった気がします。

 もちろん、そのスタンスでもっていいこともたくさんあったので、本来なら「目を背ける」なんで言い方はしたくないのですが。


 私の人生はもう、広くあらゆる可能性に開かれている訳ではないのですが、妥協しながらでも選択をすることは不可能ではないはずです。選ぶことをするかしないかすら選べない、決めるか決めないかを決めることすら器用にできなくなっているのは確かですが、なにかをきっかけに舵をとっていければと、最近は思います。


 しょっぱなから何が言いたいって、こんな混乱した文章を綴ってしまうような私の脳内を、ブログを書くことでちょっとでもお掃除できればと思うのです。


 気が向いた時、適当に、気負った文章は今回限りにしたいです。